第113回 スペインワインを楽しむ会

佐久の日本酒とスペイン料理の出会いを楽 しもう!
Encuentro de Sake y comida española


 この夏信州で、優れたお酒の数々と、そのお酒を造る素晴らしい若者たちに出会いました。その出会いを私の料理につなげたいという願いから、ワイン会が今回だけ「日本酒の会」に変身しました。
 スペイン北部の料理から、さわやかななかにもお米のうまみがしっかりと主張する佐久のお酒に寄り添ってくれるものを選んで作りたいと思います。
 そしてお酒は、佐久の13の酒造の代表作が勢揃いします。今回限りの秘蔵酒も登場するかもしれません。そのうえ酒造の現場をになう若手後継者たちが、信州からかけつけてくださいます。きっと、お酒作りの色々や興味深いお話を聞かせていただけることと思います。この特別な機会に、ぜひ皆様お誘い合わせのうえ、ふるってご参加くださいませ。

渡辺 万里

・日時:2011年11月20日(日曜) 午後 1:30~3:30
・場所:スペイン料理文化アカデミー
・会費:10,000円(酒、食事、資料を含む)
*ただし、着物でご来場の方には1,000円引きといたします。
・定員:15名
・協賛:佐久若葉会。

*準備の都合上、予約のキャンセルは前々日までとなります。
 前日と当日のキャンセルは会費を頂戴します。

スペイン料理文化アカデミー
http://academia-spain.com


お陰さまで、定員につき締め切らせていただきました。また次回に、ぜひご参加ください。

2011.10.05

2011年11月…スペイン料理「体験クラス」のご案内

スペイン料理基礎「体験クラス」  6,000円(1回)

野菜のメネストラ
「スペイン料理に興味はあるけれど、入会する前に一度試してみたい…」という方のために、気軽に参加できる体験クラスのシステムが始まりました。
入会金なしで、スペイン料理・基礎のクラスに1回だけ参加できます。また、参加後に引き続きクラスの受講を続けたい方には、入会金特別割引きもご用意しています。
この機会にぜひ、おいしくて健康的、身近な材料で簡単に作れるスペインの家庭料理に挑戦してみませんか?

仔羊のチリンドロン
日程
・11月 5日【土曜日・午後2時~】
・11月 6日【日曜日・朝11時~】
・11月 9日【水曜日・朝11時~】
メニュー
・11月:[ナバラ地方の歴史と料理]
 野菜のメネストラ、仔羊のチリンドロン、カスタードデザート。

カスタードデザート
※講習と試食で約2時間かかります。
※費用:6,000円(試食、ワイン、テキストを含む)
※「体験クラス」参加後に引き続きクラスの受講を続けたい方には、入会金特別割引がございます。詳しくはお問い合わせください。


定員につき、締め切らせていただきました。また次回に、ぜひご参加ください。

2011.10.05

スペイン映画大好き!
¡A mí me gusta cine español!
Pájaros de Papel(ペーパーバード)

Pájaros de Papel
原題Pájaros de Papel
邦題ペーパーバード 幸せは翼にのって
監督Emilio Aragon / エミリオ・アラゴン
出演Imanol Arias /イマノル・アリアス、
   Lluis Homar / ルイス・オマール、
   Roger Princep / ロジェール・プリンセプ
劇場:2011年8月より全国順次公開中
配給アルシネテラン
2010年/スペイン/スペイン語/123分
ストーリー
 スペイン内戦下、マドリード。喜劇役者のホルヘは、苦しい生活ながらも、愛する妻マリアと息子ラファに恵まれ、幸せに暮らしていた。
 そんなある日、相方の腹話術師エンリケとの舞台を終えたホルヘは、家に帰る途中に爆撃に遭う。家へと急ぐと、そこはがれきの山となっており、愛する妻と息子はその下敷きになっていた。
 内戦がホルヘの全てを奪ってしまった。
 深い悲しみとともに、ホルヘはマドリードを離れる。1年後、内戦が終わり劇団に戻ってきたホルヘは、相方のエンリケと再会する。そして、戦争で両親を失いエンリケに引き取られていたミゲルという少年とともに3人で暮らすことになる。食べることさえままならない厳しい生活の中、何とか飢えをしのぎ、つつましく暮らす3人。そんな生活の中で、ホルヘは、亡くした息子と同じ年頃のミゲルを、息子を亡くした寂さのままに冷たく突き放してしまうのだった。それでもミゲルは、ホルヘを慕い、必死に芸を覚えようとする。
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 一方、スペイン内戦終了後、フランコ政権は反体制派に対して厳しい弾圧を行っていた。そして、行方不明になっていた1年間の間に反フランコ政権の襲撃事件に関与したとして、ホルヘは要注意人物としてマークされてしまう。さらに、軍はホルヘの監視のために、ホルヘとエンリケが所属する劇団にパストールを内偵者として送り込む。
 とうのたった歌手のロシオ、メガネなしでは舞台から落ちてしまう一輪車乗りのピサロ、行き場のないダンサーのメルセデス、犬の曲芸の老夫婦、大道具のペドロ。ホルヘとエンリケの所属する劇団には、様々な人々がいる。彼らもまた、貧しいながらも明るさと誇りを失わずに生きている。ホルヘとエンリケは、そんな彼らともに舞台に立ち、歌や踊りそして笑いで観客たちの心に灯をともしていく。そんなホルヘたちの劇場や巡業先にやって来ては、執拗に反体制派摘発の圧力をかける軍人たち。
 彼らの監視におびえるエンリケは、「ここに未来はない」と言い、しきりに海外への脱出を主張するが、ホルヘはそれを断り続ける。やがて首都マドリードを出て、巡業へと旅立つ劇団には、様々な出会いと別れがやって来る。歌手のロシオは巡業先の村長と一緒になることを決め引退を決断する。そして、犬を失った夫婦は劇団を離れ、街へと帰っていく。そんな日々の中で、ホルヘはミゲルに喜劇役者としての才能を見出し、芸を教え始める。

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 ある日、劇場で上映されたニュースフィルムの中に、ミゲルは亡くなったはずの母親の姿を見つける。「ママだ!生きてる!!」と喜ぶミゲルに、「期待するな 見つからないかも。」というホルヘだったが、ミゲルの母親を見つけ出し、ミゲルが折った紙の鳥を手に、1人で会いに行く。しかし彼女は、内戦のショックで息子の記憶を全て失ってしまっていた。そんな彼女に、ホルヘはミゲルの素質を褒め、自分がミゲルの面倒をみると話す。自分を父親のように慕い、「楽器の弾き方も、手品のタネも、喜劇も、ホルヘから習いたい。」というミゲルを、ホルヘは息子のように思い始めていた。そして、ミゲルに「いつか、2人だけのネタを作ろう」というホルヘ。ミゲルの存在が、深い悲しみを抱え、生きる希望を失くした彼の心の傷をいつしか癒していたのだった。
 そんなある日、軍の命令によって、ホルヘたちの劇団は独裁者フランコ総統の前で公演を行うことになる。そして、いよいよ本番という時、ホルヘを巻き込んだ陰謀が明らかになる。それを知ったホルヘは、ミゲルとエンリケとともに、スペインを出て、ブエノスアイレスへ脱出することをついに決意する。
 ホルヘとミゲルとエンリケ。家族のように過ごしてきた彼らに待ち受ける未来とは―。
(出典:アルシネテラン

2010年モントリオール世界映画祭 観客賞受賞
2010年ラテンビート映画祭 作品賞・女優賞受賞


*****渡辺 万里 からの推薦文*****

 スペインでは、市民戦争の戦中・戦後を描いた映画に圧倒的に佳作が多い。それらの映画のなかの最新作であるこの作品、去年スペインで観たときから紹介したいと思っていた。
 内戦の悲惨さ。貧しさと出会い。そこに旅芸人の世界とくれば、まさにスペインのもっとも得意とするテーマが出そろっている。それを、自分自身も芸人であるエミリオ・アラゴンが監督として少し重たいくらいにたっぷりと描き、イマノル・アリアスをはじめとする達者な俳優たちが淡々と演じる。
 この時代の傷みや辛さを、心のどこかに大切に抱きしめているスペイン人の一面を知ることのできる映画として、おすすめしたい。

Mari.

2011.10.04

¡Hola!

 昨日は、アカデミーのワイン会でした。「スペインワインを楽しむ会」は、今回で112回。皆勤でいらしている方は、延べ1000種類ほどのスペインワインを試飲したことになります。そしてそれでも、まだまだご紹介したいワインがあることに、自分でも驚きます。
スペインワイン 元々はブドウという農業に根ざした文化であるからこそ、立体的で複雑なワイン造りの面白さ。スペインの風土とスペイン人気質が生み出してきたワインの変遷をみていくと、スペインの歴史そのものにもつながっていく面白さ…。ただ、「このワインが流行だ、最新だ」というだけでなく、そういう背景まで知って楽しんでいただけたら、と願っています。
 さらには、あまり明確にならない未来を背負ってしまった日本で、これからもおいしいワインとおいしい料理を楽しんでいけることを心から願って。今日もスペインワインで乾杯!

渡辺万里

2011.09.26

スペイン料理ひとりごと・その3
Entre cazuelas y morteros
素材の料理

20 de septiebmre.2011

料理エッセイ
「Cocina de futuro va a ser cocina de productos.」
 スペインテレビの週刊ニュースで聞いた言葉です。「これからの料理とは、素材の料理だ」。そして、「その点、スペインはスタートから大きくリードしている。これほど素材に恵まれた国は少ないのなから」と続きます。
 確かにスペインは、豊かで質のいい、そしておいしい食材に恵まれた国です。大事なのは、スペイン人たちが今そのことを再認識しているということでしょう。
 日本では、予想もできなかった規模の原発事故があった。そのことの重み、特に食にたずさわる人間にとっての重みは、スペインのシェフたちも感じています。だから、今までなんでもないことのように受け止めていた食材のありがたさが、改めて分かってくるのです。
 「哲学的料理人」と呼ばれるアンドニ・ルイスは「ただ卵を食べるのではなく、誰が生産者か、どんな餌を食べ、どんな育て方をした鶏の卵かを知って食べる。そうすることで、味も違ってくる」と語ります。魚はフライ、エビは塩ゆでと決まっていたアンダルシアの港町で、魚のおいしさをさまざまな角度から追及して新しい皿を作りだそうと工夫しているシェフもいます。
 つまり、最先端の創作料理に挑んでいる料理人たちも、「素材と向き合う」ことの大切さに立ち戻ってきているのです。

金沢の市場の加賀野菜

金沢の市場の加賀野菜

 日本の私たちは、どんな形で素材に向き合っていけばいいのでしょう? もっと簡単にいえば、何を食べていけばいいのでしょう? 私にも、答えは分かりません。できるだけ色々なデータを読み少しでも勉強して、理解できた範囲で安心して食べられる食材を選ぶことくらいしかしかないでしょう。
 素材だけではなく、どう調理して食べたらいいのか、ということも色々な角度から考えていく必要があります。新しい料理を発明するためだけでなく、古くからの料理のメリットを説明し理由づけるためにも、科学が役立つようになってきました。もはや、科学と料理を切り離しておくことは怠慢と呼ばれる時代が到来しつつあるのです。
 そんな、いささか気の重くなるような課題が目の前に積まれてしまった今、一番の救いは、「おいしく食べることの大切さ」はどんな時代にも変わらない」ということでしょう。知識を身につけ、きちんと選ぶ。そのうえで、今この瞬間においしく食べられるものがあることを感謝し、おいしく食べられる健康があることに感謝して、食を楽しむ。それが、このカタストロフの時代を生きていく私たちに許されたスタンスではないだろうか、と考えるこの頃です。

渡辺 万里

2011.09.20
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