2012年 6月スペイン料理「体験クラス」のご案内…

スペイン料理基礎「体験クラス」  6,000円(1回)

「スペイン料理に興味はあるけれど、入会する前に一度試してみたい…」という方のために、気軽に参加できる体験クラスのシステムが始まりました。
入会金なしで、スペイン料理・基礎のクラスに1回だけ参加できます。また、参加後に引き続きクラスの受講を続けたい方には、入会金特別割引きもご用意しています。
この機会にぜひ、おいしくて健康的、身近な材料で簡単に作れるスペインの家庭料理に挑戦してみませんか?

アンダルシア地方の料理
日程:(各定員8名様)
・2012年 6月 2日【土曜日・午後2時~】
・2012年 6月 3日【日曜日・朝11時~】
・2012年 6月 6日【水曜日・朝11時~】
メニュー
・2012年 6月:
[アンダルシア地方の料理とシェリー酒の話]
 赤ピーマンのタパス、ガスパッチョ、鶏肉のフラメンコ風、デザート。

※講習と試食で約2時間かかります。
※費用:6,000円(試食、ワイン、テキストを含む)
※「体験クラス」参加後に引き続きクラスの受講を続けたい方には、入会金特別割引がございます。詳しくはお問い合わせください。


定員につき、締め切らせていただきました。また次回に、ぜひご参加ください。

2012.05.25

スペイン料理ひとりごと・その8
Entre cazuelas y morteros
アイデンティティと「立ち位置」

6. de mayo. 2012

料理エッセイ
 先日の「世界料理学会in Hakodate」では、うれしいことに異業種交流ができました。といっても料理という業界は同じ、日本料理のプロの方たちと話す機会をもらえたという意味です。
 そういう会話のなかで、料理についての私の質問に対して熟練の料理人さんが答えたこんな言葉が私の耳に残りました。
 「それは、その人の立ち位置の問題でしょう」
 立ち位置。元々は舞台の言葉であろうと思います。舞台のどこに立つか。それは舞台全体から見て上手下手という意味であると同時に、ほかの人に対して前か後ろかという意味にもなるでしょう。
 料理に置き換えるなら、この食材を使うか、使わないか。この調理法を認めるか認めないか。それは自分の立ち位置をどこと定めるかによる、と彼は言いたかったのだと思います。
自分の料理は日本料理という舞台のなかで正統派でありたいのか、異端と呼ばれたいのか。新しい潮流と思ってほしいのか、あくまで伝統の解釈の違いだと主張したいのか。それが立ち位置ということでしょう。そしてそれを西洋風に言うなら、その人のアイデンティティと言い換えていいのではないでしょうか。

世界料理学会in Hakodate

世界料理学会in Hakodate

 今まで、スペイン人との会話のなかで、あるいは書いたもののなかで、「何をidentidad(アイデンティティ)とするか」という言葉を訳するのにぴったりな言葉がみつからずにそのまま使っていたのですが、これがまさに答えではないか、と私は嬉しくなりました。
 「エル・ブジ」の改革は、スペイン料理の地図をすっかり塗り替えました。しかし、例えば仔豚の丸焼きは、そのまま、仔豚の丸焼きとして残っています。
 そこで、親の代からの薪のかまどで仔豚を丸ごと焼くことを、そのまま続けるのか。仔豚は出すけれど、最近流行ってきた低温調理で肉の質感をデリケートに保って焼くか。仔豚という素材と薪の香りだけを残して、まったく違う料理を再構築するか。レストランの建物だけ残してまったく新しいスペイン料理の店に変貌するのか・・・。すべて、その料理人が、自分の立ち位置をどこに定めるか、にかかっているのです。
 と同時に、彼の言葉は料理人に、厳しい自覚を求める言葉でもある、と気づきました。
 前衛と伝統の狭間に、様々な立ち位置があるからこそ、現代の料理は面白い。ただしそれは、なんとなく流されてそうなるのではなく、「ここにいる」という主張を込めた立ち位置だからこそ生きてくる面白さなのだ・・・。そんなことを、日本人ならではのやんわりした言葉のなかにぴしっと込めて教えてくれた料理人に感服しながら、もっと日本の知恵、先人の知恵を学ばなくてはいけないな、そうすることで私自身の立ち位置を確認していかなければいけないなとつくづく反省もしたひとときでした。

渡辺 万里

2012.05.05

2012年 5月スペイン料理「体験クラス」のご案内…

スペイン料理基礎「体験クラス」  6,000円(1回)

「スペイン料理に興味はあるけれど、入会する前に一度試してみたい…」という方のために、気軽に参加できる体験クラスのシステムが始まりました。
入会金なしで、スペイン料理・基礎のクラスに1回だけ参加できます。また、参加後に引き続きクラスの受講を続けたい方には、入会金特別割引きもご用意しています。
この機会にぜひ、おいしくて健康的、身近な材料で簡単に作れるスペインの家庭料理に挑戦してみませんか?

ガリシア地方の料理
日程:(各定員8名様)
・2012年 5月12日【土曜日・午後2時~】
・2012年 5月13日【日曜日・朝11時~】
・2012年 5月16日【水曜日・朝11時~】
メニュー
・2012年 5月:
[ガリシア地方の料理とスパイスの話]
 タコのオードブル2品、白身魚のじゃがいもソース、クレープ、ガリシアのワイン。

※講習と試食で約2時間かかります。
※費用:6,000円(試食、ワイン、テキストを含む)
※「体験クラス」参加後に引き続きクラスの受講を続けたい方には、入会金特別割引がございます。詳しくはお問い合わせください。


定員につき、締め切らせていただきました。また次回に、ぜひご参加ください。

2012.04.19

チャリティ・ディナー「ベネチアから岩手県・山田町へ」

CoA Citta di Venezia
 イタリアのベネチアで料理を修業し、東京の有名レストランのシェフを歴任する當間一貴氏。目白育ちの當間さんが親しくなったとある家族が、岩手県山田町で津波の被害にあいました。以来、山田町を訪れ、応援の物資を送る當間さんの心意気が、支援の輪を広げたいと願うアカデミーの思いと一体となって、このディナーが実現しました。
 當間さんと賛同してくれた仲間のシェフが無料で調理し、アカデミーは場所とワインを提供します。ご参加の皆様からいただく会費は、料理材料費をのぞいて、すべて山田町へ送ります。
 ベネチアの長い歴史が育んだ、自然のすばらしさを讃えるかのように大らかな料理の数々。野性味あふれるスペインワイン。そして食後には當間シェフとの会話も楽しんでいただき、津波にも負けずに前向きに生きる岩手の方たちに思いを馳せたいと思います。

「心を込めて料理するのに最適な人数だけを」というシェフの意向で、限定15名様のみ受け付けます。どうぞお誘いあわせのうえ、お早めにお申込みくださいませ。

渡辺 万里

・日時:2012年 5月14日(月曜) 午後 7:00~
・場所:スペイン料理文化アカデミー
・会費:8,000円(食事、ワイン、岩手県山田町への寄付をふくむ)
・定員:15名


誠に申し訳ございません。
発表から2日で定員に達し、締め切らせていただきました。
またの機会にぜひご参加ください。

2012.04.19

精進日のポタヘ

精進日のポタヘ
名前の通り、カトリックで肉食を禁じている日、特に春の復活祭のときによく登場する料理です。
同じ豆料理でも、普段は豚肉などで味を出すのですが、ここでは干ダラが使われます。手に入らないときは、生のタラや甘塩のタラでも代用になります。
このレシピは、エストレマドゥーラ地方の小さな町で教えてもらったバージョンで、ジャガイモが味をやさしくしています。

材料

ガルバンソ豆   200グラム
干ダラ      100グラム
ホウレンソウ   1カップ
玉ねぎ      2こ
ジャガイモ     2こ
にんにく     1かけ
オリーブ油    適量
茹で卵      2こ

作り方

ガルバンソは一晩水につけておく。水を替えて、豆が柔らかくなるまで(1時間前後)茹でる。
干ダラは時々水を替えながら丸1日水につけて、塩抜きをする。骨、皮などをとってほぐしておく。
ホウレンソウは洗って4センチくらいに切り、さっと塩ゆでする。玉ねぎは皮をむいて粗みじんに切る。にんにくは皮をむいておく。
ジャガイモは皮をむいて小さ目に切り、豆の鍋に加えて煮込む。
フライパンでオリーブ油、たまねぎ、にんにくを加熱する。玉ねぎが透き通ってきたらタラを加える。豆の鍋に加える。
ホウレンソウと茹で卵を加え、塩味を整えて仕上げる。

2012.04.01
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