「スペイン文化読本」発売開始となりました!
様々なジャンルにわたって、今スペインについて一番知りたい事を網羅した本です。
何かきっかけがあってスペインに興味を持ってくださった方に、ぜひ読んでいただきたいと思います。
渡辺は「食文化」と「ワイン」の章を担当しています。
<ご購入案内>
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大阪のスペイン語学校が2か月に1回発行している雑誌、「Acueducto」。
スペインに興味のある方には、色々参考になる記事が満載されていますが、そのなかにグルメ関連の連載をしています。最新号は、「ボデガ訪問」の記事の最終回でした。
ネット上でも読めますし、依頼すれば送料負担で送ってもらえますので、ぜひご覧くださいね。
http://acueducto.jp/gastronomia/
「ロード・ムービー」ならぬ「クッキング・ムービー」だ、とスペイン国内でも話題になったドキュメント映画。世界のトップクラスにランキングされるカタルニア地方ジローナのレストラン「エル・セジェール・デ・カン・ロカ」のオーナー3兄弟が主役です。
この映画の素晴らしさは、料理そのものより、料理に到達するまでのプロセスでしょう。3兄弟は、4カ国の6つの町で料理に取り組み、合計2700人分の料理を作っていきます。そこでは、各土地の食材とその食材を作る生産者たち、各地で待ち受けている調理師学校の生徒たち、などとの出会いが含まれます。
「料理は一人ではできない。複数の人間が取り組めば、料理の世界はそれだけ広がる。」という、エル・ブジのフェラン・アドリアが提唱して来た21世紀の料理界のキーワードは、ここに見事に受け継がれているのです。3人がまったく異なる個性を発揮しながら、料理、ソムリエ、パティシエというそれぞれの分野で協力しあって作品を作り出していくプロセスは、見ているだけでエキサイティング。料理に興味のあるかた、スペインが好きなかた、ぜひご覧ください。
渡辺 万里
美少女「白雪姫」が女性闘牛士となって、7人の小人たちに助けられながら波乱の人生を歩んで行く・・・絵画的な美しい画面を観ている観客は、いつのまにかスペイン人の好きな「ラベリント(迷宮)」に引き込まれていきます。
グリム童話が元々、ただの子供向きのおとぎ話ではなく暗い側面も持つ物語であることは、多くの映画作家によって表現されてきていますが、このスペインバージョンはまた格別の出来だと思います。
しかもサイレント映画、しかもモノクロ。映画の面白さとは何かという原点に対する大胆な挑戦といってもいいこの作品、芸達者な俳優たちによって一層味わいを深くしています。継母役のマリベル・ベルドゥ、祖母役のアンヘラ・モリナと、それぞれかつては美少女役だったはずの女優たちが見事な性格俳優として活躍しているのを見ると、スペイン映画はこれからも、まだまだ面白くなっていきそうです。
渡辺 万里
※写真提供:エスパース・サロウ espace-sarou.com
イギリスに住んでいた友人から聞いたエピソードです。
・・・イギリス人の知的エリート、例えば大学教授の家。ホームヘルパーとして、スペイン人の女性が働いている。さて給料日のそれぞれの家庭の夕食は?
大学教授の家は、いつもどおりローストチキン。そしてヘルパーの女性の家は、思い切って豪華なロブスター!
スペイン人というのは、ラテン系のヨーロッパのなかでもとりわけ、「今日を楽しく生きる」ことにどん欲なのではないかと思います。
そんなスペイン女性たちが、出稼ぎに来ているフランスで、フランス人にどんなカルチャアショックを与えるのか?
渡辺 万里
監督・脚本:Philippe Le Guay / フィリップ・ル・ゲイ
出演:Fabice Luchini / ファブリス・ルキーニ
Sandrine Kiberlain / サンドリーヌ・キベルラン
Natalia Berbeke / ナタリア・ベルベケ
Carmen Maura / カルメン・マウラ ほか
2010年/フランス/フランス語・スペイン語/106分
■オフィシャルサイト… http://yaneura-maria.com/
渋谷Bunkamura ル・シネマほかにて、2012年7月21日より上映中!