「世界料理学会 in Haokodate 」報告!その2

世界料理学会
この第3回世界料理学会の一番のテーマは「今、料理人は何を考えているのか」。そしてサブテーマは「海草」でした。開催地である道南の産物をこれからどのように生かしていこうか、どう販路拡大をしようか、ということです。
そのテーマに応える形で、秋田から参加したパティシエは「海草を使ったデザート」を発表してくれました。ピューレ状に溶いた海草を薄く延ばして乾かし、細長く切ってパスタのようにしたものが主役で、そこにチョコレートクリーム、フランボワースの汁、ココナッツのミルク、レモンの香りなどが合わさって複雑な味と香りの世界を作り上げています。
勉強熱心な彼のところには、海草だけでなく様々な食材のジャンルから「これを使ってお菓子が出来ないか」という相談や依頼がくるそうです。いくら時間があったても足りないことでしょう。
根っからお菓子作りが好きでパティシエになった齋藤さんですが、それでも「アントン・カレームから今までに何千のお菓子は発明されただろうか。そしてそのうちのいくつがクラシックとして生き残っているだろうか」。それを思ったら、一つでも優れた作品を残したいなら「趣味も何も犠牲にして、目いっぱいがんばるしかない」と言い切ります。
プロとしてひとつの地位を保つこと、そしてさらに高い境地を目指したいと願うことがどんなに大変かを、ひしひしと感じさせてくれる発表でした。
(Gracias a Patisserie Stove, 齋藤 毅 http://patisserie-stove.com/

渡辺 万里

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2012.04.26
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