¡Hola!
12月の、風の冷たいマドリードに着きました。気温の寒さだけでなはなく、経済の冷え込みもひしひしと感じられます。
バブル崩壊後の日本を思い出させるような、スペインにしては暗い年の暮れ。去年以上の景気の悪さは、クリスマスという1年で一番盛り上がるはずの季節を、少し陰らせています。
それに輪をかけてさびしく感じられるのが、以前なら町の通りを歩くとあらゆるウィンドウに飾られていたベレンが、ほとんど見られないことと、イルミネーションが少なくて点灯時間も短いこと。
イルミネーションのほうは節電、節約という意味で仕方がないとしても、ベレンがないのは、ちょっと考えさせられてしまいます。
社会党政権はいくつも良い遺産を残したと思いますが、宗教へのけん制とベレンの排除は、関係ないのではないでしょうか。多くのスペイン人にとって、ベレンは日本の鏡餅くらい日常的な伝統で、ことさらに「信仰』を振りかざす行為とは思えないのですが・・・。
イエス様を待ち、3人の王様が贈り物を持ってきてくれるのを指折り数えて待つこと。そこに、宗教が強い権力を持ってきたこの国の歴史の暗黒の面を連想しないのは、私がこの国に育っていないからでしょうか。
今もベレンを飾っている友人の家でほっとしながら、明日から通りを散策してベレン探しをしてみようかと思っています。