Peña de Meziro vol.1

Carlos Pardo
カルロス・パルドを囲んで、
フラメンコを語り、弾き、歌い、踊り・・・。
そんな楽しい時間を作りたいという願いから、
ペーニャを始めました。
フラメンコが好きな方なら、
だれでも参加できます。
どうぞお気軽に、お友達と遊びにきてください。
ギターを弾きたい方はギター持参で。
踊りたい方は靴を持って。
ワインを飲みながらおしゃべりをしたい方はワインを持って。
このペーニャから、
新しいフラメンコファンが生まれていくと、
うれしいですね。

第5回ペーニャ・デ・メジロ
日時:2012年 2月 25日(土曜)  午後 5時~午後 8時
場所:スペイン料理文化アカデミー サロン
会費:2,000円
   (ワインと多少のおつまみは用意しますが、飲み物・食べ物は持ち込み自由です)


定員につき、締め切らせていただきました。また次回に、ぜひご参加ください。

2012.02.01

2012年新春特別企画!
ベゴニア・カストロとカルロス・パルド待望の共演!」

ベゴニア・カストロとカルロス・パルド、待望の共演!
数回の来日でファンも多く、端麗でダイナミックな踊りに定評のあるベゴニア・カストロが来日。
その機会に、小さなサロンでの贅沢なイベントが実現しました。
共演は、カルロスと親友でもあるギタリスト、レオ・モリーナ、日本での仕事に情熱を燃やす若手の歌い手、エル・プラテアード。
迫力ある身近な舞台を、どうぞお楽しみください。

新春プレゼント!
「ビーノ、タパス、フラメンコ!」

 フラメンコ・ショー 出演者
     ベゴニア・カストロ(踊り)
     エル・プラテアーオ(唄)
     レオ・モリーナ(ギター)
     カルロス・パルド(ギター)

■日時: 2012年1月29日(日曜) 午後1時半開場  午後 2時 開宴
■場所: スペイン料理文化アカデミー
     http://academia-spain.com 東京都豊島区目白4-23-2
■会費: 6,000円 (完全予約制)
■定員:30名 (先着順でお席を決めさせていただきます)
■お申込み・お問い合わせ:
     メール: mailto:info-spain@mbh.nifty.com
     電話 : 03-3953-8414 (留守電の時は、メッセージをお残し下さい)

 ※こちらのチラシ(PDF)もご利用ください。


定員につき、締め切らせていただきました。また次回に、ぜひご参加ください。

2012.01.22

フラメンコ・ミニエッセイ その4

フラメンコ・ミニエッセイ その4


“アルグノス・モメントス”

 人々は彼らを「アルヘシーラスの少年たち」と呼んだ。兄が歌い、弟がギターを弾いて、少しづつ名前を知られ始めていた。
  ある日彼らは、初めてのテレビ出演のために父親に伴われて、マドリードへとやってきた。しかし当時の法律では未成年に現金で報酬を支払うことは禁じられていたので、テレビ局は、ギターを素晴らしく弾きこなした少年に玩具の汽車を贈った。
 そのあと彼は、ギタリストのホセ・マリア・パルド、つまり僕の父の家に立ち寄った。そして僕の母は、家族のために用意していたつつましい一皿の夕食を、僕たちと同じように貧しい3人の客のためにとりわけた。
 帰っていくときギターを弾く少年は僕に、テレビ局でもらった汽車を、彼がギターを弾いて稼いだ初めての報酬を僕にプレゼントしてくれた。少年の名はフランシスコと言った。現在の、パコ・デ・ルシアである。
 僕の父がパコたち兄弟の長兄であるラモンのギターの師でもあり仕事の同僚でもあった時代を過ぎたあとも、僕はパコとその兄弟たちとのつきあいを続けてきた。仕事の外では、彼はどちらかといえばシンプルな人間だといっていいだろう。サッカーの大ファンで、寿司が大好きで、皆と笑って過ごす時間を過ごすのも好きだ。故郷アルヘシーラスの男たちがそうであるように、彼もまた頑丈な一人の男だ。
 しかしひとたびギターを持つと、彼はこの時代の傑出した天才である。パコのような存在は今までもごくわずかしか現れなかったし、また現れるまでには長い年月が必要だろう。もし少しでもフラメンコを理解する人なら誰も、パコが特別なアーティストだということは否定できない。彼のテクニックも、彼の創造性も、彼の前衛性も。パコをすごく好きだという人もあれば、それほどでない人もいるだろう。しかし彼の価値を否定することは不可能なのだ。ちょうど、ピカソの絵を嫌いだという人はいても、ピカソを否定する人はいないように。
 パコがくれた汽車は、もうはるか昔になくしてしまった。でも、彼のギターを聞くたびに、パコは今も僕に沢山の贈り物をしてくれている―――感動や、情熱や、そしてフラメンコへの夢という贈り物を。

カルロス・パルド
(対訳:渡辺 万里)
2011.09.04

フラメンコ・ミニエッセイ その3

フラメンコ・ミニエッセイ その3


“アルグノス・モメントス”

 フラメンコについて語るには、カンテ(歌)について語らなければならない。あの パコ・デ・ルシアが言っているように、我々ギタリストは、歌いたいのに歌うことがで きない、いわば欲求不満の歌い手たちなのである。
 ギタリストが心で歌いながらギターを弾くとき、踊り手が俗に「歌を踊る」と言わ れるように歌に合わせて踊るとき。そこにフラメンコというひとつのドラマが始まる。
 私にとって、もっとも好きなのは歌のために弾くことであり、そしてもっとも難し いのも歌のために弾くことである。
 それは一種の会話のようなものだから、これほどに繊細で複雑なのである。その対 話のためにギタリストは、適切な出だしを弾き、正しいコードを弾き、歌い手の声の 速度を推し量らなくてはならない。
 しかしまた同時に、これほど素晴らしい、うっとりさせてくれることがあるだろう か。二人の人がひとつの音楽を実現していくこと。インスピレーションを共有するこ と。そして共に歌うことほどに………。
 それは瞬間の音楽である。そして永遠でもある。あなたが自分のなかに「歌」を感 じたなら、その音楽は常にあなたの元に止まるだろうから。

カルロス・パルド
(対訳:渡辺 万里)
2011.09.03

フラメンコ・ミニエッセイ その2

“Algunos momentos”

  Flamenco es , para mí una forma de pensar, una forma de sentir, y una forma de ser.
  Es un arte tan dificil y tan profundo, que no se puede llegar a comprender solo estudiando el toque de guitarra ni el cante.
  Hay que emborracharse. Hay que madrugar. Hay que enamorarse. Hay que divertirse. Hay que sufrir. Hay que llorar.
  Es un arte que tiene su raís en la tierra muy dañada; La Andalucia, y que se identifica en los sufrimientos y los sentimientos del pueblo andaluz.
  Flamenco , es una forma de vivir.

Carlos Pardo


“アルグノス・モメントス”

 私にとってフラメンコとは、その人の考え方そのもの、感じ方そのもの、そしてその人の在り方そのものだ。
  フラメンコは余りにも難しく奥深いものだから、ただギターや唄を練習しても理解できるというものではない。
 酒を飲み明かすことも必要だ。恋をすることも。人生を楽しむことも。苦しむことも、泣くことも、すべてが必要だ。
 フラメンコはアンダルシアという深く傷ついた大地にその根を張っていて、アンダルシアの民衆の苦しみと情感のなかに在る。
 フラメンコとは、人の生き方そのものなのだ。

カルロス・パルド
(対訳:渡辺 万里)
2011.09.02
次の記事 | 前の記事
このページのトップへ